J1リーグのアルビレックス新潟は、開幕戦後も地元・新潟には戻らず、26日の第3節アウェー鹿島戦前日まで大阪で練習を継続することを発表しました。これは、新潟県聖籠町にある専用練習場「アルビレッジ」が大雪の影響で十分なトレーニング環境を確保できないための措置です。
大雪による練習環境の問題
アルビレックス新潟は冬季の降雪量が多い地域に本拠地を構えるクラブのため、毎年、雪による練習環境の制約を受けています。特に今季は降雪量が例年以上に多く、屋外のピッチが使用困難な状況が続いています。
そのため、クラブは通常のスケジュールを変更し、開幕戦(2月15日)後も新潟に戻らず、約10日間にわたり大阪で合宿を行うことを決定しました。これは、選手たちが継続的に高いレベルのトレーニングを実施し、コンディションを万全に保つための判断です。
特に、Jリーグ開幕直後の過密日程において、練習環境の確保は重要な課題であり、クラブはこれまでの経験を踏まえ、より安定した環境を求めて大阪を拠点とすることを選びました。
練習拠点は「J-GREEN堺」などの関西エリア
大阪でのトレーニングは、関西地方の高品質な練習施設を活用しながら実施されます。特に、J-GREEN堺(大阪府堺市)は、日本屈指のサッカー施設として知られ、多くのJリーグクラブや代表チームがキャンプ地として利用しています。
クラブ関係者によると、「J-GREEN堺では、天候の影響を受けずに、試合前の調整や戦術練習を十分に行うことができる」とのこと。さらに、温暖な気候の関西での調整は、開幕からの連戦を戦う上でもプラスに働くと期待されています。
Jリーグに「雪国クラブ」の現状を訴え
今回の大阪での練習継続について、アルビレックス新潟の強化本部長である寺川能人氏は、「Jリーグには、この状況をしっかりと見てほしい」とコメントしました。
Jリーグでは、冬季に開催されるリーグ戦が年々増えており、降雪地域のクラブが練習環境の確保に苦労する現状があります。特に、新潟、札幌、仙台といった雪国クラブは、冬季に屋外練習が制限されるため、リーグ全体としての対策が求められています。
寺川氏は、「Jリーグ全体として、雪国のクラブに対する支援策を検討するべき」との考えを示しており、今後、リーグ側の対応にも注目が集まります。
チームの今後とシーズンへの影響
アルビレックス新潟は、2月15日の開幕戦(対横浜F・マリノス戦)後、大阪でトレーニングを続け、2月26日の第3節・鹿島アントラーズ戦の前日にアウェー・カシマスタジアムに移動する予定です。
今季は、樹森大介監督のもとで新たなスタイルを確立しようとしているチームにとって、開幕直後の調整が非常に重要になります。大雪の影響による練習環境の変化が、チームのパフォーマンスにどのような影響を及ぼすのか、シーズン序盤の戦いに注目が集まります。
まとめ
- アルビレックス新潟は、大雪の影響により開幕戦後も新潟には戻らず、大阪で約10日間練習を継続
- J-GREEN堺など関西の練習施設を活用し、コンディションを維持
- 強化本部長・寺川氏は、Jリーグに「雪国クラブ」の現状を見てほしいと訴え
- 2月26日の第3節・鹿島戦の前日にカシマスタジアムへ移動し、アウェー戦に臨む
- 降雪地域クラブの練習環境問題が改めて浮き彫りとなる
この問題は、アルビレックス新潟だけでなく、Jリーグ全体で今後議論されるべき課題です。リーグの環境整備が進むことで、冬季のチーム強化がよりスムーズに進むことが期待されます。
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